「ひょっとしたら私はヘルニアなの?」
「お医者さんに腰椎椎間板ヘルニアと診断されたけど本当にそうなのか?」
など今お持ちの症状に不安に感じているのではないでしょうか?
もしそう思っているなら、自分の症状が椎間板ヘルニアによるものなのかはっきりさせる必要があります。
なぜなら単なる腰痛とは全く違って軽く考えてはいけないからです。
曖昧な判断をしてしまうと適切な治療ができないだけでなく、やってはいけない事をしてしまい症状が悪化するということにもなります。
今回はそんな方に椎間板ヘルニアの症状や特徴について詳しくお話し致します。
椎間板ヘルニアとは?
椎間板ヘルニアとは、椎間板の中心にある髄核が飛び出すことで後ろにある神経を圧迫し、腰の強い痛みとお尻や太もも、足のしびれなどを伴う病気のことを言います。
上の図と下の図の左側は腰の骨を横から見た図、そして下の図の右側は上から見た図になります。
チューブの歯磨き粉を押し出すように椎間板の圧迫が強くなって外に押し出す力が加わった時にヘルニアが発生します。
このように立って生活している以上、腰には圧迫がかかり続けているので、誰にでも起こる可能性があります。
長年腰痛をお持ちの方がある日症状が悪化して、病院の検査でMRIを撮ると椎間板ヘルニアだった。このようになることがあります。
腰椎椎間板ヘルニアが疑われる15の症状とは?
一度あなたの症状と照らし合わせてみてください。
安静時の症状
✔︎腰から臀部、または太ももにかけて痛みがある
✔︎お尻から足にかけてしびれが強い
✔︎足の神経に沿って灼熱感がある(異常に熱く感じる)
✔︎足を触っても感覚がない、または鈍い
✔︎つま先が上がりにくい
運動時の症状
✔︎片方の太ももを伸ばすと痛みやしびれが出る
✔︎片方のつま先を上げると痛みやしびれが出る
✔︎腰を反ると片側の腰から足まで激しい痛みやしびれが起こる
✔︎腰を横に曲げると曲げた方の腰から足まで痛みやしびれが起こる
✔︎立ち上がり時に腰から足に激痛が起こる
✔︎息を止めて力むと腰から足まで痛みやしびれが起こる
✔︎階段を登る時に痛みで足が上がらない
✔︎運動をすると腰痛が悪化する
✔︎ストレッチをすると腰痛が悪化する
✔︎痛みがある方の足に体重を載せられない、載せると痛い
この中で安静時と、運動時それぞれの項目で一つずつ当てはまれば椎間板ヘルニアの可能性があります。
これらの症状からもわかるように、腰から下半身にかけて症状が広がるのが椎間板ヘルニアの特徴です。
そして片側に症状が起こり、運動時にひどくなる傾向にあります。初期症状は激痛を伴うこともあります。
これは普通の腰痛にはない、神経の圧迫による症状が追加されるために起こります。
普通の腰痛(筋肉が緊張して起こる腰痛)の場合は筋肉からの痛み信号のみなので腰からお尻にかけての鈍痛ぐらいなのですが、神経の圧迫症状はそれとは全く違うものです。
そして最大の特徴は、ヘルニアの場所によって圧迫される神経も変わり、症状の出る場所もそれぞれ違うということ。
もしMRI画像を撮ったことがあり確認できるのであればヘルニアが起こっている場所をもう一度確認してみましょう。
それぞれの神経に圧迫が起こった場合に出る特有の症状
先ほども言ったように、椎間板ヘルニアというのは後ろに出っ張ってしまった椎間板が神経を圧迫して起こるものです。
脚に出ていく神経はたくさんあるので、圧迫される神経によって症状は様々です。
よって椎間板ヘルニアでもその人によって症状が違うのがヘルニアの大きな特徴です。
では圧迫される神経によってどのように症状は変わるのでしょうか?
一つ一つ見ていきましょう。
腰椎4番の神経が圧迫されたとき
この場合、腰椎3番と腰椎4番の間の椎間板がこの神経を圧迫します。そうすると、
筋力低下:足首を上げる筋肉(前脛骨筋)に起こります。
知覚鈍麻、麻痺の領域:太ももの前側からすねの内側を通り、内くるぶしから足の親指側の皮膚感覚に異常が起こります。
腱反射の低下:膝蓋腱反射(膝の下を打つと足が跳ね上がる反応)
腰椎5番の神経が圧迫されたとき
この場合、腰椎4番と腰椎5番の間の椎間板がこの神経を圧迫します。そうすると、
筋力低下:足の親指を上げる筋肉(長母趾伸筋)に起こります。
感覚鈍麻、麻痺の領域:すねの外側を通り足の甲の皮膚感覚に異常が起こります。
腱反射の低下:この神経では起こりません。
仙骨1番の神経が圧迫されたとき
この場合、腰椎5番と仙骨の間の椎間板がこの神経を圧迫します。そうすると、
筋力低下:足首を外側に向ける筋肉(腓骨筋群)に起こります。
感覚鈍麻、麻痺の領域:足の外くるぶしから小指側の皮膚感覚に麻痺や感覚が鈍いという異常が起こります。
腱反射の低下:アキレス腱反射(アキレス腱を打つと足首が動く反応)
ヘルニアの可能性がある時に絶対やってはいけないこと
✔︎ジョギング
✔︎体を反らせる運動
✔︎ウエイトトレーニング
✔︎闇雲なストレッチ
✔︎高いヒールを履いて歩く
これらのことをするとヘルニアが悪化して神経の圧迫をもっと酷くしてしまう可能性があります。
上記の症状がある場合はまずはこれらのことは控えましょう。
まとめ
このように、椎間板ヘルニアには様々な特徴的症状が起こります。
これを通して何が言いたいかというと、一般の方でも単なる腰痛かそうでないかをしっかり見極めてほしいということです。
なぜなら腰痛ではやっていいことでも椎間板ヘルニアなら逆効果になってしまうことがあるからです。
一番良い方法は、病院に行って詳しく検査をしてもらうこと。そして、実際に問題が出ている部分の症状と一致をしているのかをしっかり確認してもらうことです。
そうすることで正しい治療を選んで治していくことができます。
最終的に治療法を決めるのはあなたですから、しっかりと自分で確かめながら専門家と協力して正しい治療を進めていきましょう。
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