腰椎椎間板ヘルニアの人が筋トレをする際に注意しなければならないこと。

腰椎椎間板ヘルニアの人がその後の腰痛を軽くするため、または症状をこれ以上悪化させないために対策として考える一つに筋トレがあります。

腰回りの筋肉を鍛えるということは腰を支えるという観点から重要なことです。

しかし、これにはいくつか注意しなければならないことがあります。

はっきり言いますが、ただ闇雲に筋トレをすると、症状悪化の可能性がとても高くなります。

椎間板ヘルニアとはどういうもので、どういう方法で筋トレをすれば症状が出ず予防に繋がるのかを解説していきます。

闇雲に行うのではなく、注意する点を押さえながらトレーニングしていきましょう。

 

なぜ筋肉を鍛えると腰椎椎間板ヘルニアの悪化を止められるのか?

腰椎椎間板ヘルニアとは、椎間板が腰の神経を圧迫して痛みやしびれを起こす病気です。

よって神経を圧迫しなければ症状は出ないですし、逆に神経を圧迫してしまうと症状が出たり悪化するということになります。

そこで腰椎椎間板ヘルニアの悪化を防止するために筋肉ができる役割というのは骨盤の背骨を安定させることです。

簡単にいうと体の歪みを起こしにくくするということです。体の歪みが起こらなければ骨盤や背骨の配列が綺麗になり、椎間板が痛んでいくのを防止することができます。

そして体を正しく使えるようになるので、腰にかかる負担が大きく減るというメリットがあります。

インナーマッスルを鍛えることが望ましい

腰の機能で一番大切なのは、腰を安定させることです。

要は歪みに強い体を作れるかどうかがポイントとなります。

そこで大切なのが腰回りのインナーマッスル。

インナーマッスルが強くなければ、簡単に骨盤が歪み、筋力に左右差が出る原因となります。

まずは、腰回りの主要なインナーマッスルをご紹介します。

腸腰筋

腸腰筋

雑誌やテレビなどでこの筋肉がよく紹介されているので、知っている人は多いと思いますが、この筋肉は大腰筋と腸骨筋とを合わせてそう呼んでいます。

その中で大切なのが大腰筋です。

大腰筋が働くことで骨盤を立てて腰椎の前弯を作ってくれる大切な筋肉です。

オススメの筋トレ:スクワット、ランジ、デッドリフト

ランジ

 

多裂筋

多裂筋は背筋の中で一番深部にある筋肉で背骨全体を起こしてくれる役割があります。

特に腰部になると筋層が分厚く腰を安定するにはなくてはならない筋肉です。

オススメの筋トレ:バードドッグ

バードドッグ

腰方形筋

腰方形筋

腰方形筋は、腰の左右のグラつきを安定させます。

左の腰方形筋は左の肋骨と骨盤に、右の腰方形筋は右の肋骨と骨盤にそれぞれ付着しており、います。

オススメの筋トレ:サイドプランク

サイドプランク

腹横筋

腹横筋

腹横筋は腹筋の中の一番深部にある筋肉です。別名コルセット筋とも呼ばれお腹全体を引き締めて、腹圧を高めて固定します。

オススメの筋トレ:プランク、ドローイン

プランク

骨盤底筋

骨盤底筋

骨盤の一番底の部分、肛門や膣口部分を支える筋肉です。この働きによって骨盤を底から締めることで、骨盤の安定を図ります。

 

腰部のひねりや前後屈のダイナミック動きはできるだけ使わない

腰椎椎間板ヘルニアは腰部のねじれや前屈後屈の動作に非常に弱いです。

なぜなら、その動作によって椎間板に負担がかかるからです。

むやみに動かすとすでに壊れてしまっている椎間板をさらに痛めることになり椎間板ヘルニアの症状を悪化しかねません。

腰回りのダイナミックな動きはできるだけ避けるトレーニングを行いましょう。

 

筋力は左右対称にする。バランスを考えて鍛えよう

左が弱いと思えば左を重点的に行う、スクワットをする際に左右の股関節の動きが違う場合は左右対称の動きを心がけるというように筋力は左右対称に鍛えることが重要です。

左右の差が出やすいのは、腰方形筋、腸腰筋です。

これらの筋力の差が出てしまえば、骨盤や背骨の歪みに発展して椎間板に大きな負担がかかります。

 

筋トレをした後には必ずストレッチをする

筋トレをする際に注意する際に忘れがちになること。それは筋肉を柔らかく保つことです。

ほとんどの人が、鍛えることばかりにフォーカスしてストレッチすることを考えていません。

筋トレのメリットは筋力を上げることで、体の安定を図ることですが、デメリットもあります。

それは筋肉が固くなってしまうことです。固いということは筋肉は伸びないということです。

筋肉の機能は伸び縮みがセットなので、筋力をつけると同時に柔軟性の確保を忘れてはいけません。

トレーニング後はストレッチもセットで行うようにしましょう。

 

トレーニングジムで筋トレをする際は自分の姿勢を確認する

筋トレする際にジムを利用する人も多いと思います。

トレーニングジムにはたくさんの器具が充実しているので、ダンベルなどの重量負荷をかけてトレーニングすることもあるでしょう。

その際に注意して欲しいのはトレーニングする際の姿勢です。

間違った姿勢のまま行うと、鍛えてい筋肉が鍛えられないばかりか、腰を痛める危険性がります。

特定の筋肉を効果的に鍛えることができるのがジムで鍛えることのメリットです。

重力負荷をかける際は絶対に闇雲に行なってはいけません。意味がないどころか逆効果になります。

一番ベストなのは一定期間トレーナーをつけることです。そして正しいトレーニングの姿勢を身につけることです。

それが無理な場合は、鏡を見て左右の動きの差や姿勢の崩れがないかを自分でチェックすることです。

 

まとめ

このように、腰椎椎間板ヘルニアをお持ちの方は筋トレはその意味をしっかりと理解した上で慎重にしなくてはなりません。

逆に正しいやり方で行うことができれば骨盤周りが安定し、ヘルニアの症状を減らすことができ、その状況が長く続けば、飛び出たヘルニアが中に引っ込んでしまうという事例もあるほどです。

よって腰椎椎間板ヘルニアは体幹の軸が失われて発生する病気とも言えます。

ご自宅で、またはジムで正しく鍛えて再発防止に努めましょう。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました