腰が悪くて病院に行き椎間板ヘルニアと診断されたものの、この病気がなぜ起こってしまったのか知らない人が多いのではないでしょうか?
お医者さんもそこまでは教えてくれないし、こちらからそこまで突っ込んで聞くこともないでしょうから無理もありません。
しかし椎間板ヘルニアを治したい、または今の症状を少しでも軽くしたいとお思いなら、それが起こった原因を知らなければこれからあなたが再発を防いだり、症状を抑えるための最善の方法を探すことはできません。
病気のことをなにも知らないまま、お医者さんの言いなりになってしまうと5年後にはますます病状は悪化してしまいます。
まず椎間板ヘルニアの原因や実際に体の中ではどのようなことが起こっているのかを、あなた自身が知る必要があります。
それでは椎間板とはどんなものか、そしてなぜ椎間板ヘルニアが起こってしまうのか、起こりやすい条件についてお話ししていきます。
椎間板って一体なに?
背骨と背骨の間にあるクッション材で、ジェル状の髄核という物質が繊維論(コラーゲン繊維)によって包まれているおまんじゅうのようなものです。
背骨と背骨の間にこの椎間板があることで、脊柱の曲げ伸ばしやひねりがスムーズにできます。
逆に椎間板が無いと骨どうしが当たってしまってスムーズな運動ができなくなってしまうため、かなり重要な役割があります。
椎間板の特徴
コラーゲン繊維でできており、とても弾力性に溢れた組織です。
そのためジャンプなど大きな衝撃が体にかかっても背骨の衝撃を吸収してくれ、また背骨のあらゆる運動を可能にしてくれています。
しかし弾力性に溢れる反面、一度損傷すると修復できない組織であることも事実です。
それは椎間板には血管がなく血液が通っていないため、修復するための材料が運ばれてこないからです。
椎間板ヘルニアが起こりやすい4つの原因
20歳を過ぎると誰でも椎間板の退行変性が起こる!
椎間板のみずみずしさのピークは10代後半がピークで20歳を過ぎると徐々にその水分量が減っていきます(椎間板の退行変性)。
要するに20歳から椎間板はすでに老化をはじめているということです。
MRI画像を見るとよくわかりますが、水分の豊富な椎間板は中心部分が白く写りますが、水分が少ない椎間板は黒っぽく写ります。
20際半ばの人でも黒っぽく変わっている人も普通にいます。それだけ椎間板の老化は他の組織に比べてはるかに早いことがわかりますね。
この椎間板の退行変性によって椎間板の弾力性が次第に無くなり固くなると圧力に対して対応できなくなってきます。そうなると衝撃に弱い構造となり、簡単に椎間板内部に亀裂が入ってしまいます。
内部から外側までに亀裂が入ってしまうと、中心にあるゼリー状の髄核は外に出やすい状態になってしまって結果的に椎間板ヘルニアを起こしてしまうということになります。
背骨が自由に動く構造のせいであらゆる方向から圧力がかかる
そんな椎間板には出来るだけ負担をかけたく無いところですが、残念ながら無意識に想像以上の負担がかかってしまっています。
それは背骨の構造にあります。
人間はお辞儀をしたり姿勢を反らしたり、横に側屈したり、体をひねったり自由自在の動きができますが、それも椎間板があるおかげです。
その反面、強い負荷に対しては弱い構造と言えます。
例えば直立位で椎間板の髄核にかかる圧力は28kgですが、体を前に傾ける屈曲姿勢でなんと87kgまでに増加します。
さらにその姿勢からまっすぐに立て直す時は174kgもの圧力になります。ここまで来ると椎間板を破壊するまでの圧力になります。
椎間板が退行変性を起こしていること、そしてそのような姿勢が繰り返し、または長年起こることで椎間板が潰れる危険性はますます増します。
悪い姿勢と身体的特徴
椎間板ヘルニアの発症リスクはやはり、日常生活の過ごし方に大きく関係します。
普段から猫背になっていたり、足を組むことが癖になっている人は、骨盤の歪みや背骨のねじれが起こりやすく、椎間板へのストレスは大きくなります。
これに加えて、背骨に弯曲がほとんどないまっすぐな背骨(ストレートバックボーン)だったり、背骨の弯曲が強い人も腰にかかる負担がさらに大きくなります。
過度な動きをするスポーツ
体を曲げたり反らしたり、またはひねったりするようなスポーツは腰に大きな負担がかかることはもうお分かりかと思います。
特にその動きを反復して行うスポーツ、例えばゴルフ、バスケットボール、バレーボール、サーフィンなどはそのリスクが大きくなります。
若いうちから高いレベルでされていた人ほど30代や40代になってになって腰痛がひどくなり発症するケースが多く、ハードなスポーツ経験が原因で腰に大きな負担がかかり続けて起こってしまっているのです。
椎間板ヘルニアになりやすい人の特徴
✔︎若いうちからハードなスポーツをされている人
✔︎背骨の前後の弯曲が少ない人、または大きい人
✔︎重量物を持ち上げる仕事や車の運転を長くする人
✔︎腰椎分離症やすべり症と診断されたことがある人
✔︎側弯症をお持ちの人
椎間板にかかる負担を最小限に減らすには?
ヘルニアの原因を取り除く方法は椎間板にかかる負荷をいかに減らすことができるかです。
ヘルニアになるリスクの大きさは「椎間板にかかる圧力×期間」です。
そのリスクを最小限に減らすためには、背骨の弯曲を綺麗な状態にすることと歪みを取り除くことです。
そのためには姿勢を意識することはもちろん、背骨や骨盤の歪みを放置せずにリセットすることが一番の予防法です。
背骨、骨盤の歪みは日常生活での姿勢の癖や仕事内容によってほとんどの人が起こります。
定期的に歪みのリセットを行うことをおすすめします。
ストレッチポール一つでできる歪みリセットの方法をこちらに詳しく載せています。
興味があれば是非チェックしてみて下さいね。
コメント
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