もし今あなたの腰の痛みが長引いているとすれば、体の内部で何かが起こっているかもしれません。
一言に腰痛といっても、様々な原因と病名があります。そんな腰痛のなかで、病名として診断されている代表的なものを7つご紹介します。
筋筋膜性腰痛
簡単にいうとこれは筋肉の疲労による腰痛で一般的には疲労性腰痛とも言います。
体を酷使したり、普段しない姿勢を長時間とった時など、筋肉に大きな負担がかかって疲労し固くなることで腰痛が起こります。
この場合の症状は比較的軽く、「腰がだるい」「腰を伸ばしたくなる」などの症状が一般的です。
症状の回復も早く、負担がかかる作業をしなくなると痛みが治ったり、軽いマッサージなどで回復することもあります。
腰椎椎間板ヘルニア
腰痛を起こした時、病院で診断を受ける病気でもっとも多いのがこの病気です。
腰椎椎間板ヘルニアとは、腰椎と腰椎の間にある椎間板に異常が起こる病気です。
椎間板が壊れてしまうことで内部に入っているゼリー状の髄核というものが外に漏れ出してしまいます。髄核のはみ出しはほとんどの場合後方にはみ出します。
すぐ後ろには脊髄神経の神経根があるため、神経と髄核が接触、圧迫を起こしてしまい、腰痛や坐骨神経痛のような症状を起こしてしまいます。
腰部脊柱管狭窄症
腰椎椎間板ヘルニアに続いて多く、罹患者が多い病気の一つです。
腰椎や椎間板に目立った損傷はありませんが、脊柱管自体が狭くなってしまう病気です。脊髄やその周りを走る血管までも圧迫を起こすために、下半身に深刻なしびれや痛みを伴います。
腰部脊柱管狭窄症の進行度合いによって、症状が軽度のものから重症のものまで大きく変わります。
腰椎分離症
文字通り、腰椎が真っ二つに分かれてしまう病気です。これは何もなくいきなり分離するものではなく、腰椎に過度な衝撃がかかり続けることで骨折してしまうのです。
ではなぜ「骨折」と言わずに「分離症」というのでしょうか?
それは時間が経っても骨がくっつかないかないからです。
腰椎分離症は若くてスポーツを行う人に多く発症し、発症時に激しい腰の痛みがあるのが特徴ですが、運動をやめて時間がたつと症状が和らいでいくケースもたくさんあります。
腰椎すべり症
通常まっすぐに並んでいる5つある腰椎のなかの一つが、すぐ下の腰椎に対して前方にすべる病気です。
腰椎が前にすべることで背骨全体の形が崩れ、すぐ後ろにある脊柱管が狭くなってしまいます。脊柱管には脊髄神経が入っており、狭くなることで神経圧迫の原因となります。
腰椎すべり症は腰椎分離症と合わせて起こることが多く、腰椎分離症を以前にされた経験をお持ちの方は腰椎すべり症になるリスクがあります。
腰椎圧迫骨折
自転車での転倒や尻もちなどの強い衝撃によって、腰椎が潰れるような骨折を起こしてしまいます。
よって激しい痛みを伴います。
腰椎の骨折は特徴的で三角形のくさび状に形が変形してしまうために、多くの人が円背や猫背がひどくなってしまい、それによって腰痛が発症したり、腰痛がひどくなってしまったりします。
変形性腰椎症
腰椎に変形が起きてしまう病気です。腰椎の角が尖ってしまう骨棘(こつきょく)ができてしまうことが多く、その骨棘が神経を圧迫してしまうことがあります。
これによって激しい痛みを起こしてしまいます。
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