半月板損傷を早く治す方法。症状と原因も解説

半月板損傷と診断されたが、今も膝の不安をお持ちの方へ。

半月板損傷は軽症の場合、一般的に十分な治療をしてもらえない事がほとんどで、膝に痛みや違和感を残したまま、何ヶ月も変化がないというケースがあります。

本当にこのままで大丈夫なのでしょうか?

結論から言うと、膝の問題は実際にはまだ残っていて、それを早期に解決するべきなのです。

そこで今回は、半月板損傷をされた方のために、1日も早く治して日常生活やスポーツに復帰する方法についてお話ししていきます。

本題に入る前に、半月板のことや、なぜ半月板損傷が起きるのか?についても言及していきます。

ぜひ最後までお付き合いください。

半月板とは?

膝の半月板

膝関節は上側の大腿骨と下側の脛骨(けいこつ)で構成されており、その脛骨の関節面の上、内側と外側の2ヶ所に、半月板という繊維状の軟骨があります。

半月板は柔らかく弾力性があり、三日月のような見た目の形からそのように呼ばれています。

半月板の役割

膝関節の圧力分散

半月板は水道のパッキンのような役割をしています。

膝関節内の隙間を埋めて、大腿骨からの圧力を分散し、かつスムーズに膝の曲げ伸ばしができるようにする役割があります。

膝関節の形状は特殊で、上側の大腿骨の関節面が丸いのに対して、受け側の脛骨の関節面は平らな形状をしています。

この双方の形状の違いを埋めるように半月板が存在します。

なぜ半月板損傷は起きるのか?

半月板損傷の様子

通常膝を曲げ伸ばしする時、大腿骨が脛骨の上を転がって移動しているのですが、この時、半月板も大腿骨の動きと一緒に前後に動いているのです。

これによって膝の曲げ伸ばしがスムーズにできているのですが、この連携がうまくいかずに、大腿骨が半月板の上に乗り上げてしまう事があります。

大腿骨には上半身の体重が乗っているので、乗り上げた半月板に強い圧迫の力がかかって切れたり、潰れたりします。

半月板が損傷する原因は大きく2つに分けられます。

ひとつは「外傷性」、もう一つは「非外傷性」になります。

急な膝の動きや事故など、一回の大きな衝撃によって、大腿骨と脛骨の間に半月板が挟まれて起きるのが外傷性です。

それに対して、日常生活やスポーツなどで、繰り返し何度も半月板が挟まれ、だんだんと壊れていくケースが非外傷性となります。

このように前者と後者では、膝にかかったストレスの大きさの違いによって変わります。

半月板損傷の症状

運動中に膝を痛めた女性

半月板損傷は軽度のものだと基本的には”無症状”です。

それは「半月板に痛覚センサーが存在しないから」と言われています。

半月板損傷を起こした時、膝の痛みが起きたりする事がありますが、それは半月板による痛みではなく、半月板以外の組織の損傷(靭帯や関節包の炎症)が併発している可能性が高いと思われます。

半月板損傷の度合いが中等度になると、膝の動きで違和感やひっかりを感じ、重症になると、ロッキング症状を起こします。

ロッキング症状とは、切れた半月板が膝の曲げ伸ばしの際に挟まって、突然動かせなくなり、膝が固まる現象のことを言います。

半月板損傷は自然に治るのか?

半月板は一度損傷してしまうと、自力回復の能力はありません。

よって安静にしていて、時間経過とともに半月板が回復するということは期待できないのです。

一般的に外科的な修復方法として、切れた半月板を縫合するか、縫合できない場合は部分切除などを行います。

半月板損傷による症状を1日も早く治す有効な方法

膝関節のズレ

半月板損傷が軽度の場合は、手術はせず整体などで膝関節の調整をしてもらうのが望ましいでしょう。

うまくいけば、膝の状態はかなり変わります。

前の章で、膝の曲げ伸ばしの際、大腿骨が転がる動きに「半月板が追随して動く」というお話をしましたが、

そもそも大腿骨と脛骨の間にズレが発生していると、膝の屈伸運動がうまくいかなくなり、曲げ伸ばしの度に、半月板が挟まりやすくなってしまうのです。

膝のズレの起こり方は様々で、脛骨が外側にスライドしていたり、捻転(ねじれ)していたりする事が多いのですが、詳しくは専門家に状態を検査してもらうのが良いでしょう。

軽症の方の多くは、膝関節のズレを解消すると、動きが正常に戻り、それによって生じていた症状が消失する場合があります。

そして、半月板が挟まりにくくなるので、その後の経過も良い事が多いです。

膝が痛くて倒れる男性

逆に何度もロッキング症状を起こしている方は、半月板損傷の度合いが既に進行している可能性があります。

その場合、膝関節のズレやねじれを取って、正常な膝の動きに戻ったとしても、損傷した半月板の破片などがひっかかりを起こし、症状が変化しない事があります。

まずはMRIで半月板の状態を確認してもらい、必要であれば手術で損傷部分を縫い合わせるか、取り除いてもらうのが良い場合もあります。

まとめ

ここまで半月板の構造や役割、損傷に至る原因についてお話ししてきました。

ポイントをおさらいすると、

✔︎半月板損傷は症状が軽症でも素早く対処する方がその後の経過が良い。
✔︎損傷の原因は、大腿骨による椎間板の挟み込みで起きている。
✔︎脛骨のズレやねじれによって、大腿骨の動きに支障をきたし、半月板の挟み込みが起きやすくなる。

半月板損傷の症状をいち早く治すには、ロッキング症状がなければ、まず整体などの専門家に膝関節を見てもらい、必要であれば調整をしてもらいましょう。

今後の治療の参考にぜひお役立てください。

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