整骨院と整体院の違いって何?専門家が伝える正しい治療院の選び方

大阪本町の慢性腰痛と膝の痛み専門整体を運営しています、Uenishi整体院院長の上西です。

 

一度も行ったことがないので整骨院、整体院に行ってみたい。。。引っ越して治療院を変えないといけなくなった。。。今の整骨院が合わないので別のところに変えたい。。。

今や整骨院や整体院が飽和状態。そんな状況で、どこにいけばいいか分からないのではないでしょうか?

そしていまいち整骨院が何なのか?整体院が何なのか?よく分かっていない。

そこで今回は、整骨院と整体院はどのような所なのか?それぞれの治療院の施術法や得意分野、どのようにして選べば自分にぴったりの治療院に出会えるのか?今日はそんなお話をします。

整骨院(接骨院)とはなに?

整骨院は健康保険が適用される

整骨院には柔道整復師という国家資格を取得した人が施術に当たります。(ちなみに私も柔道整復師の資格を持っています。)

柔道整復師というのは、医療の専門学校に通い、定められた過程を3年以上受けて、国家試験に挑みます。

その国家試験に合格した人が、晴れて柔道整復師となれ、国から国家資格を授与されます。

その後開業する際に国に届け出を出せば、厚生労働省指定の施術施設として認定されます。

柔道整復師は健康保険の取り扱いができ、年齢や保険種別により1割から3割の負担金のみで施術を受けられます。価格帯はおよそ100円から1,500円といったところです。

整骨院と接骨院の違いを質問される方もいらっしゃいますが、特に違いはありません。

昔は「ほねつぎ」という意味から”接骨院”という屋号名が多かったですが、最近では施術内容も大きく変わったのでイメージしやすい”整骨院”の屋号名をつける院が多くなりました。

 

保険が適用されるケガは限定される

しかし、保険が適用されるといっても柔道整復師が施術できるものは限定されます。

それは骨折、脱臼の応急処置、捻挫、打撲、挫傷といった急性の疾患にに適応されます。

それ以外の症状、例えば肩こりや慢性腰痛といったような慢性疾患等は保険施術としては認められておりません。

ちなみに柔道整復師以外にも保険の適用される国家資格保有の施術者がいます。

それは鍼灸師、あんま・マッサージ師です。

鍼灸師は、経絡(気の流れ)の滞りを見つけてその原因に関係するツボに対して、鍼やお灸を使って施術するスペシャリストです。

あんまマッサージ師は文字通り、手によって体を揉んだり押さえたりさすったりする施術です。

厳密にいうと、この「マッサージ」という言葉はマッサージ師に与えられた技術の呼び名になります。

ただし鍼灸、あんま・マッサージは独断で保険請求をする権限はなく、医師の診断によってお医者さんがその施術が必要と判断した時のみ保険の適用が可能となります。

 

時代の流れによって柔道整復師が診る疾患が変化してきた

以前は、急性疾患を中心に診てきた柔道整復師でしたが、時代の流れにより整形外科が骨折や脱臼などの急性症状を見るようになって、柔道整復師の施術範囲と被ってしまいました。

そしてレントゲンやMRIの検査が医師にしかできないということもあり、ほとんどの患者さんが急性症状は整形外科で診るという流れになりました。

それから、現在の整骨院では急性疾患から少し慢性的な疾患まで診るようになってきましたが、やはりその辺りがグレーゾーンになり、厚生労働省や保険組合から攻撃を受けるようになります。

よって今では整骨院での急性疾患の割合はかなり少なく、ほとんどの整骨院が慢性疾患や美容系のメニューを取り入れて自費診療で診ているというのが現状です。

 

なぜこんなに整骨院が多いのか?

多くの人が感じている疑問の一つに、「整骨院が多すぎる問題」があります。

確かにどこの駅前にも整骨院が乱立している状況です。

これはどうしてでしょうか?

これには、平成10年の規制緩和によって柔道整復師養成の専門学校が一気に増えたことにあります。

今までは柔道整復師の専門学校に入学するには、定員が決まっており狭き門だったのですが、学校が増えたために一気に受け入れが大きくなり、希望者が殺到しました。

医療系としては医師と同じように保険請求ができる治療院を開業できるメリットというのはとても大きいためです。

よって開業志望の人がそれによって一気に柔道整復師の資格を取り、整骨院がどんどん増えていったという流れになります。

今ではどの学校も定員割れしているほどなり手は少なくなりましたが、その名残りは続いているため整骨院は今だに減らないというのが現状なのです。

 

整体院とはなに?

健康保険は適用されない

整体院は国家資格を持っていなくても開業することができます。

整体院は国が指定した治療院ではないため、整骨院のような健康保険の適用がありません。

よって治療は全て自費になります。

料金は治療院が独自に設定できるため価格帯は様々です。

整骨院の保険適用される金額に比べて施術金額は当然割高になります。

価格帯としては整体院によって様々ですが、だいたい3,000円から10,000円程度が相場になります。

 

施術できる症状は限定されない

整骨院と違って、施術できる症状に決まりはありません。

ですから、慢性腰痛や肩こり、膝の痛みはもちろんのこと、骨盤矯正や背骨矯正など姿勢を整える施術や、自律神経、頭痛、耳鳴りなどの施術も整体院として行えます。

よってその先生が自身の得意分野で勝負しているので、いろんな考え方や施術テクニックを持っているため、整体院というのは整骨院に比べてとても大きなカテゴリーと言えます。

 

このように聞くと整骨院は国家資格取得者、整体院は民間資格者という風になり、整骨院の方が腕が良いという風に結論づけてしまいがちですが、そうとは限りません。

実際には整体院の施術者の中には、保険を取り扱わない慢性疾患に特化した治療をする柔道整復師や理学療法士の先生もいらっしゃいます。

また海外で医師免許が与えられる整体の資格を勉強された方が、日本で整体院として開業されているケースもたくさんあります。

 

私の症状にあった治療院は?後悔しない治療院の選び方

整骨院(接骨院)の施術内容

整骨院の保険診療は、施術の手段もある程度定められています。

骨折や脱臼の整復、手技療法、電気治療、アイシング、ホットパック、患部の固定などです。これらの施術を行うと保険の診療報酬として健康保険から支払われます。

骨盤矯正などの矯正施術も整骨院で取り扱っているところもありますが、保険診療の範囲ではないため、自費治療として行います。

 

整体院の施術内容

整体院の場合は保険の適用外ですので、施術内容は定められていません。

その治療院によって様々な治療方法が方針によって決められます。

カイロプラクティックなどの矯正技術や、オステオパシー、マッサージを使った整体、リンパ整体など整体院の形も様々です。

 

鍼灸院の施術内容

鍼灸院は急性疾患というよりも、未病(病気とはいえないが、症状がある状態)や原因不明の疾患を診るのに優れています。

鍼灸は唯一、経絡という気の流れを見るという東洋医学の考え方のため、医師や整骨院、整体院とはまた違った見立てを行います。

舌を診る舌診や、脈を診る脈診によって体の不調を見抜きます。

そして針やお灸を使い気の流れを整えます。

また鍼灸整骨院など柔道整復と併設されているところで行われている針などは、また違った使い方をされているところが多く、固くなった筋肉を緩めるためにに直接針で刺激をする方法が取られています。

 

自分に合った治療院の選び方

整骨院、整体院、鍼灸院には行きたいけれど、治療院選びは失敗したくない。では自分に合った治療院選びはどうすればいいのでしょうか?

正直に言うと、表向きだけでは腕の良し悪しを計ることはもちろんできません。

ちなみに私は、以前は整骨院として治療を行なっていましたが、保険の範囲内で治療できることが限られているため、現在は保険の取り扱いをせず自費診療の整体院として施術をしています。

 

あなたにとって良い治療院とは、「あなたが納得のいく情報を提供している治療院」ということになります。

今は治療院もYouTubeやSNSなど、様々なメディアで情報発信ができます。

 

肩こりや腰痛、膝の痛みなどで情報発信をしている中で、あなたがお悩みの症状についてたくさんの情報をあげているところがあれば、色々と見てみましょう。

自分の症状とぴったり一致する内容があれば、一度行って見られることをお勧めします。

知り合い方の紹介があったり、口コミで治療院を選ぶのも良い方法です。

 

実際の施術での改善例や、腰痛の原因など細かい部分まで記載しているところはそれだけの知識と経験があるということですから、有力な情報になり実際に施術の質も高いところが多いです。

症状に関しての情報量が多く、経験実績が豊富な治療院はおすすめです。

 

まずはできるだけウェブサイトで治療院が上げている情報を収集してみてください。

その中で納得できる内容のものを見つけることができれば、ぜひ足を運んで施術を受けに行ってみてください。

それでも自分に合うかまだ良くわからない場合は、メールや電話などであなたのお悩みを質問をしてみると良いでしょう。

知識がある先生はどんな質問でも答える事ができます。

 

ぜひ今回の内容をご参考に、あなたに合った素晴らしい治療院を見つけてくださいね。

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