坐骨神経痛原因の見つけ方。痛みの場所で分かる坐骨神経の圧迫箇所

坐骨神経痛は、片側の腰から足にかけての痛みが出ることが一般的ですが、一体なぜこのような症状が起こるのでしょうか?

また、原因はどこにあるのでしょうか?

坐骨神経痛の症状は、その原因によって痛みや痺れの箇所がその人によって違うというのが特徴です。

これは下半身を通る坐骨神経の走行に関係しているのです。

これを知ることにより、あなたが今悩まされている坐骨神経痛の原因を見つけることができます。

今回は坐骨神経痛の症状が起こる部位と、そこから考えられる原因箇所を詳しく解説していきますので、今あなたがお持ちの症状の出どころを探るヒントにしていただきたいと思います。

坐骨神経痛は病名ではなく、ただの俗称にすぎない!

多くの人が病院で「坐骨神経痛」と診断された時、それを病名と勘違いしてしまいます。

しかし、残念ながら坐骨神経痛というのは、坐骨神経に沿って起こる痛みの総称であって、病名ではありません。

片側の足に痛みが出ているから、坐骨神経痛と呼んでいる。ただそれだけのことなのです。

よって坐骨神経痛を治そうとする場合、その痛みが体のどこから起こっているのかを見つけないといけません。

そうしないと闇雲な治療を繰り返すだけになってしまうのです。

坐骨神経は下半身にどのように分布している?

坐骨神経痛は、文字通り坐骨神経に沿って起こる痛みですから、最低限坐骨神経の走行を知らないといけません。

ここからは、簡単に坐骨神経の走行を解説していきます。

まず全体像から坐骨神経をざっくりと見てみましょう。

前面はこんな感じ。

坐骨神経前面

 

そして背面はこんな感じです。

坐骨神経後面

かなり広範囲に分布しているのがわかると思います。

実は坐骨神経というのは、これら全ての神経の中の腰椎の4番目、5番目と仙骨から始まる部分で、お尻の部分で集約し、太い神経となって大腿部を走行しています。

このうちのどこかで、神経に圧迫のストレスがかかり、片側の腰から足に痛みを出すのが坐骨神経痛ということになります。

坐骨神経腰椎部分

坐骨神経痛の症状がある場合、一部を除きほとんどケースで、背骨の神経出口付近で圧迫のストレスがかかって起きています。

ここからが話の本題になります。

坐骨神経痛の出どころを理解するために必ず知っておくべき事

片側の腰から足にかけて痛みがある場合、その具体的場所、例えば足と言っても太ももの外側なのか内側なのか、はたまた裏側なのかによって神経ストレスがかかっている場所がそれぞれ違うというのです。

つまり、足の痛みの部位によって、どこの場所で圧迫を受けているのか推測ができるのです。

こうなると、見立ての精度が上がり、誤診は最小限に防げるのです。

ではここからは各腰神経に圧迫ストレスがかかった時、症状が出る部位と範囲について、解説していきます。

第1腰神経の圧迫とその症状部位

腰神経の場所L1

第一腰神経は腰椎の一番上の骨のすぐ下から出る神経で、肋骨のすぐ下、腰の背中寄りのあたりとなります。

ここは坐骨神経と繋がっておらず、お尻や太ももの症状には関与しません。

上の図を見てみるとよく分かりますが、骨盤の横あたりから鼠径部にかけての範囲に痛みや痺れを伴うことがあります。

第2腰神経とその症状部位

腰神経の場所L2

第1腰椎のすぐ下で、場所的にはこれも腰のやや上あたりに位置しています。

この神経に圧迫ストレスがかかった場合、股関節の横から鼠径部のやや下、太ももの前面あたりに痛みや痺れを感じることがあります。

第3腰神経とその症状部位

腰神経の場所L3

5つある腰椎の真ん中の骨、腰椎3番目と4番目の間から出る神経になります。

高さで言うと、ちょうど腰の真ん中付近になります。

この神経が圧迫を起こすと、太ももの前面から内ももにかけて、又膝の内側にかけても痛みや痺れの症状を感じることがあります。

よく膝の内側が痛いと言って当院に来られる方で、この神経の圧迫が見つかる事がよくあります。

第4腰神経とその症状部位

腰神経の場所L4

ここからが坐骨神経の神経領域になります。

第4腰神経は、腰椎4番目と5番目の間から出て、骨盤の前からお尻に抜けて他の神経と合わさって坐骨神経となり、太ももの裏に繋がっていきます。

左の図を見ても分かるように、神経症状の範囲が広く、太もも前面から膝の前を通って、すねの内側、そして内くるぶしから足の親指まで広がっています。

これは坐骨神経が広範囲の皮膚や筋肉につながっている事を示しています。

第5腰神経とその症状部位

腰神経の場所L5

第5腰神経も坐骨神経の始まりの神経で、お尻で他の神経と合流し、坐骨神経となります。

この辺りは第1仙骨神経と合わせて、神経圧迫が頻発する部位となります。

その理由として、腰椎は下に行けば行くほど可動域が大きくなり、椎間孔がズレやすいことにあります。

神経症状の部位は、膝の外側からすねの外側を通って、足の親指の小指側半分と人差し指、中指、薬指の3本、又足の裏にも症状が出る事があります。

第1仙骨神経とその症状部位

腰神経の場所S1

第1仙骨神経も第5腰神経と同様、神経圧迫のストレスを受けやすい場所になります。

ここに圧迫のストレスがかかると、ふくらはぎの外側から外くるぶしを通り、足の小指に症状が出る事があります。

まとめ

このように、神経の圧迫ストレスがかかる部位によって、坐骨神経痛が起こる部位が変わると言う事が分かっていただけたかと思います。

一言に片側の腰から足にかけての痛みと言っても、このように原因の箇所が変わってきます。

まずこれによって、ご自身の症状はこの中のどれに当てはまるのかを理解した上で、考えられる原因をできるだけ絞っていただく事が望ましいでしょう。

お医者さんや専門家としっかり相談をし、吟味をした上で最善の治療を見つけていただきたいと思います。

コメント

  1. […] 痛みの箇所から分かる坐骨神経痛原因の見つけ方 […]

  2. […] 痛みの場所から分かる坐骨神経痛原因の見つけ方 […]

  3. […] 痛みの場所から分かる坐骨神経痛原因の見つけ方 […]

  4. […] 痛みの場所から分かる坐骨神経痛原因の見つけ方 […]

タイトルとURLをコピーしました