ヘルニアは神経を圧迫するとしびれや痛みを起こしてしまう厄介な病気ですが、腰椎で椎間板ヘルニアが起こった人は頚椎にも起こりやすいといった特徴があります。
これはぜひ知っておいて欲しい内容なので一つのテーマとして書きます。
なぜなら、どちらも起こってしまうと日常生活の動きは痛みとしびれでかなり不便になってしまい、より不快な生活を強いられるからです。
では、なぜこんな事が起こってしまうのかについて、体の構造的な特徴から理由を紐解いていきます。
なぜ、腰椎椎間板ヘルニアの人は頚椎ヘルニアにもなりやすいのか?
✔︎椎間板は関節の可動性が大きいところほど負担がかかる
椎間板の特性上、動きの大きい関節には動きの小さい関節に比べてより大きな負荷がかかってしまいます。
そうなることで、椎間板の微細な損傷が起こりやすくなってヘルニアに発展しやすくなります。
✔︎胸椎部にはヘルニアがほぼ無い
腰椎のヘルニアと頚椎のヘルニアはよく聞くと思いますが、胸椎のヘルニアなんて聞いた事がないですよね?
はい。胸椎にはヘルニアは極めて起こりにくいんです。
その理由は動きの大きさに関係があります。
胸椎には肋骨が付いているので、他の椎骨に比べて動きが少ないんです。
動きが少ないということは、椎間板への負担は少なくなりますのでヘルニアは起きにくいということになります。
しかし、この可動性が少ない関節があるということで可動性が大きい関節が別に必要になります。
✔︎椎間板が突出しやすい部分は構造的にほぼ決まっている
それが機能的に動きの大きい腰椎と頚椎ということになります。
お辞儀をしたり、振り向いたりするような大きな動作で一番動く箇所です。
中でも腰部は腰椎3番4番5番、
頸部においては頚椎4番5番6番が動きが大きくなります。
ヘルニアが起こりやすい部分とぴったり一致します。
✔︎腰椎椎間板ヘルニアは頚椎ヘルニア発生の可能性を示唆している。
よって腰椎椎間板ヘルニアを診断されているということは、”同じ負荷が首にもかかっているよ”というサインになります。
逆もしかりです。問題は一箇所だけでは済まないということになります。
椎間板ヘルニアになりやすい人とは?
そもそも椎間板自体が弱いか、背骨が重力負荷を受けやすい構造になってしまっているかです。
前者は変えることはできませんが、後者は生活習慣で起こっている事が多いです。
そして頚椎ヘルニアになりやすい人には明らかな特徴があります。
詳しく知りたい方は頚椎ヘルニアになりやすい人9の特徴とその理由をチェックしてみてください。
頚椎ヘルニアにならないためにはどうすればいいのか?
普段の生活習慣での姿勢を意識する事です。
姿勢を意識する事で体が受ける重力の負荷はかなり減らせるからです。
いわば椎間板にかかる負荷が減らせることと一緒になります。
具体的には座り姿勢と立ち姿勢を意識することです。
良い座り姿勢の意識の仕方に付いて詳しく知りたい方は座り仕事の方必見!良い座り方を習慣化できる方法を、
良い立ち姿勢のチェックや維持の方法について知りたい方は姿勢を良くしたい人必見!朝晩30秒で姿勢をリセットする方法をチェックしてみてください。
頚椎ヘルニアになってしまった人はどうすればいいのか?
手術に関してですがよっぽどのことがない限りしない事です。
手術はせずにまずは姿勢や歪みを整えて椎間板に負担のかからない骨格を作ることに努めましょう。
それだけでも神経の圧迫がゆるくなることもあります。
そもそもの原因は悪い姿勢によって起こった椎間板の負担なのですから、まず一番基礎の部分を改善させる事が先になります。
より快適な生活を今後も過ごせるように、少しでも自分の体に意識を向ける機会を作りましょう。
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