腰回りはどのような組織でできているのでしょうか?。
まずは体の中心部分である腰周り仕組みについてお話しします。
腰回りにある組織の中で重要なのが、背骨、骨盤、椎間板、脊髄神経の4つです。
ではその一つ一つについて説明していきます。
背骨とは
背骨とは合計26個のブロック状の椎骨という骨が合わさって、一つの柱のようになっている骨の集まりのことを言います。
その中でそれぞれの役割があり、首の部分が頚椎、背中の部分が胸椎というように各ブロックごとに名前がついています。
そして腰の部分にある5つの背骨を腰椎と呼びます。背骨は下に行けば行くほど大きくなり、腰椎が一番大きな骨になります。
とそして背骨には2つの特徴があります。
一つは背骨は棒のように真っ直ぐではなく、前後にS字状のカーブがあります。
頚椎は前方にカーブし、胸椎は後方にカーブ、そして腰椎は頚椎と同じように前にカーブをしています。
これは背骨全体でスプリングの役割をしていて、歩行時などの衝撃を吸収するためにこのような形になっているのです。
2つ目は、背骨は足の骨のように長い一本の骨ではないということです。
26個の骨の一つひとつに関節があり、それら全てが協力して動くことで様々な動きができるようになっている事です。
この2つの特徴によって体を自由に動かせることができる上に、重たい上半身もしっかり支えることができるというわけです。
骨盤とは
骨盤とは、背骨の土台部分で上半身と下半身のちょうど真ん中に位置します。
そして骨盤は一つの骨ではなく、3つの骨が合わさってできています。
左右の寛骨(腸骨)と真ん中にあるのが仙骨です。
なぜ一つの骨ではないかというと背骨と同じように動きがあるからです。
背骨のように大きな動きはありませんが、歩いたり足をあげたりする時には骨盤の動きがないとスムーズに足を出せなくなります。
骨盤は動きがあることによって上半身から下半身、また下半身から上半身へ力をスムーズに伝える役割をしています。
椎間板とは
椎間板とは、背骨と背骨の間にある繊維状の軟骨のことです。
椎間板は座布団やクッションによく例えられ、背骨どうしの緩衝材として働き、滑らかな動きができるようになります。
中には髄核というゼリーのようなものが入っており、これによって椎間板のクッション性が保たれます。
脊髄神経とは
脊髄神経とは、脳から伸びている神経の束のことです。
これは頭蓋骨を出て背骨の後ろにある脊柱管という管の中を通って腰の部分に達し、さらにそこから枝分かれして背骨の脇から出て運動神経や感覚神経という風に全身に張り巡らされます。
腰椎部分から出る神経は主に下半身に向かって伸びています。
腰痛はどういうメカニズムで起こるの?
ここまで読み進めると完璧とも思える腰回りの仕組みなのに、どうして私たちは腰痛が起こってしまうのでしょうか?
腰痛が起こるメカニズムは筋肉疲労、神経の圧迫、関節の炎症の3つの原因で起こります。
筋肉疲労
腰痛の初期に起こりやすいのが筋肉疲労によるものです。
筋肉の役割は体を動かしたりするだけでなく体を支える役割がありますので、前かがみの姿勢や、立ちっぱなし、座りっぱなしが長時間続くとその姿勢を支えるために筋肉は固くなります。
そして本来その役割が終われば筋肉はまた柔らかくなるのですが、長時間固くなったままだと姿勢を変えても元に戻らなくなります。
筋肉が固くなったまま戻らないことで腰の血流が悪くなり痛みが出るいうメカニズムです。
神経の圧迫
腰痛は神経の圧迫によっても起こります。
脊髄神経が椎間板や腰椎と接触し、それが長期間の圧迫に変わると、神経が圧迫された部分に炎症が起きます。
神経の圧迫による痛みは炎症のため強い痛みになることが多いです。
関節の炎症
腰回りは重要な関節、言い換えるとよく使う関節がいくつかあります。
その中でも腰の下の方の関節や骨盤にある仙腸関節に起こりますが、いずれも一つの関節に大きな負荷がかかることによって起こります。
人間の体には様々な関節がある中で、動きの癖などでよく使う関節というのが出てきてしまいます。
その結果、関節のオーバーワークによって炎症が起こり腰の痛みが出てしまいます。
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